長崎は独特の歴史を反映した、情熱的でエキゾチックな祭りが数多く開催される街です。中でも、長崎の人々の心を一つにする代表的なイベントがいくつかあります。
秋に開催される諏訪神社の祭礼「長崎くんち」は、380年以上の歴史を誇る国指定重要無形民俗文化財です。
最大の見どころは、龍踊やコッコデショといった豪華絢爛な演し物でしょう。アンコールを意味する「モッテコーイ」の掛け声の中、異国情緒あふれる演し物が街中を練り歩く様は圧巻の一言です。街全体が熱気に包まれるこの期間は、長崎が一年で最も活気づくときと言っても過言ではありません。
冬の長崎を彩るのは、「長崎ランタンフェスティバル」です。もともとは長崎新地中華街の人々が旧正月を祝う行事でしたが、今では長崎の冬を代表する一大イベントに発展しました。
期間中、街の中心部は約1万5000個にも及ぶ極彩色のランタンで埋め尽くされ、幻想的な雰囲気に包まれます。メイン会場では、中国雑技や龍踊りなど毎日さまざまなイベントが繰り広げられ、多くの観光客で賑わいます。
そして、夏の終わりに長崎の夜空を焦がすのが、初盆を迎えた故人の霊を弔う伝統行事「精霊流し」です。ほかの地域の灯籠流しとは異なり、故人の趣味や思い出をかたどった大小様々な精霊船を家族や友人が曳きながら、「ドーイドイ」の掛け声とともに街を進みます。故人を賑やかに送り出そうと鳴らされる大量の爆竹の音は、知らない人が聞くと驚くほどの迫力です。
静寂と喧騒が同居するこの独特の行事は、長崎の人々の死生観や家族への深い愛情を感じさせます。